とある図書館員の個人的読書感想の留書き

今まで読んだ文学から実用書、専門書、漫画まであらゆるジャンルの感想覚書きです。本のあらすじは不必要に書きません。本を手に取って読んでほしいから。

時間革命 堀江貴文

あなたはホリエモンさんを好きですか?

って私の周りの人に聞いたら「嫌い」と「意識したことない」が真っ二つに分かれます。

嫌いという方はご年配の方か保守的な方です。

うーん…ご年配の方は、ホリエモンさんが強気な態度でテレビ局を買収しようとしたり逮捕されたりしたことに良い印象がない方が多いかもしれません。

保守的な方は、あのきっぱり断言する物言いや行動が積極的に見え、真逆すぎて受け入れられないのかもしれません。

意識したことないって方は、そもそもホリエモンさんに興味がないんでしょう。

 

私は、とても好きです!

何冊か著書を読みましたが、幼少の頃から常識に疑問を感じる着眼点やあふれる行動力がすごいなぁとただただ関心と尊敬の感情が生まれます。

 

この本はホリエモンさんが初めて時間について書いた本とのこと。

お金や成功する思考のことについては確かに今までの著書にたくさん書かれていますが

(たくさん書かれているから、いろんな本に部分的にですが同じ内容が書かれています)

この本はそういうダブりが非常に少ないと感じました。

そしてこの本は借りて読みましたが、手元に置いて思い出した時に繰り返し読みたいかもしれない、と思いました。

近いうちに買うかもな。

 

一番グッときたのは「行動量は情報量に比例する」という言葉。

何で人は行動しないのか、それはその行動にどれだけ意味があるのか情報を持っていないからだ、と思いました。

世の中には美味しいウニを食べるためだけに北海道に行く人がいるらしいけれど、美味しいウニを食べさせてくれるお店を知っているから行けるんですよね。

九州に住んでいても美味しいウニが食べたいって思ったら、九州のどこに行けば食べさせてくれるんだろうって情報を集めてからお店に行きますよね。

そういうことなんだな、と納得しました。

いや、でも、情報を手に入れたことによって行動を止めることもあるでしょ、って意見もあると思いますが、だから違う行動に移るので、結局は行動をするんですよね。

 

本当に情報って大事。

今はネットが普及していつでもどこでもスマホやパソコンから情報を得ることができます。

おかげでガセネタも増えています。

自分に有益な情報をつかみ続けるには、

調べる→行動する→経験で落とし込む→新たな興味がわく→調べる

の無限ループをずっと実行していくことかな、と思いました。

 

☆☆☆☆☆

2019年9月発行

2020年9月完読

請求記号 159

 

 

#時間革命#堀江貴文ホリエモン#自分の時間を生きる#世間体を気にしない#常識を気にしない#他人の時間を生きない#タイムイズライフ

大丈夫!キミならできる! 松岡修造

10代~20代の頃は松岡修造さんのことは好きではありませんでした。

よくわからんけどいつも熱苦しいし、もっともな事言ってるけど、それ当たり前だから。

って。

本当ひねくれていた若いころですが、いろんな経験を積んできた30代からいつの間にか修造さんに共感している自分に気づきました。

熱くもっともな事言ってて、当たり前だけど、きっと修造さんはそれをやってきたんだよな…私は修造さんほどやってきてないな、当たり前のことなのに。

って。

私の理想の上司はパトレイバー後藤隊長なのですが、実際の人物でと条件があれば松岡修造さんです。

後藤隊長も、修造さんもいろんな経験を積んで悟ってきたから、プロジェクトには的確に動いてて尊敬します。

 

これはそんな修造さんが、自分の若いときにやってしまった失敗や、繋がりのあるプロスポーツマンのエピソードを交えながらティーンズ世代に向けた自己啓発本です。

 

修造さんは、私が思うに「いいところのお坊ちゃん」ってイメージなので、目上には逆らわず、躾も厳しく、真面目な少年時代を過ごしていたと思っていました。

けれど、若い時代によくある今の楽しさにただ流される少年だったようです。

周りにいた良い大人(親やコーチ)と、このままでいいのかって自問を繰り返して、テニスと精神を鍛えて成長したみたいです。

どんな人でも、若いときは結構みんな考えていること変わらないんだ、って思いました。

でも大人になったら人は一般的な成功や失敗で身の置き場が多数に枝分かれしています。

その原因の一つに、若いときの経験や思考で自分をどう認めるか、もあるのではないかなぁ、と思いました。

修造さんは弱い自分を認めたから「強い自分になりたい!」って気持ちになって、今の超ホットなポジティブシンキングになったんだな、と思いました。

 

10代なんて何やっても悩むのは当たり前。

この世の人生経験、記憶にある分で10年未満だもの。

未来がどうなるかわからない不安があるけど、大事なのは今をどう生きるかです。

悩んでウツウツしてるなら、この本読んで修造さんの熱さでパーッとウツウツを晴らそう!

 

10代向けの内容ですが大人が読んでもなるほどなぁ、いいこと言うなぁ、って思いますよ^^

 

☆☆☆☆

2012年8月発行

2020年9月完読

請求記号 159

 

 

#キミならできる#松岡修造#ポジティブ#自己啓発#10代#ティーンズ#後藤隊長#理想の上司

会社をやめて喫茶店はじめました 金井ナオミ/花小金井正幸

「喫茶店やってみたいなぁ」って誰しもが一度は思い描く夢の一つだと私は思います。

料理苦手な私も「いつかは…」って夢の喫茶店を思い描いています。

5年ほど前に「カフェの作り方」的な本も読んだりもしましたが、その頃は図書館以外の仕事が忙しくて現実逃避していた感じもありました。

ちょっと立ち直ったときに「喫茶店はまだ10年先でもいいかなぁ」って思いましたしね。

 

金井さんは実際に脱OL(今どきOLって言わないですかね)して自分の夢の喫茶店「喫茶宝石箱」を作ってしまいました。

その奮闘記のマンガです。

奮闘記と言っても読んでても思いましたがとても楽しそうにお店を作ったように感じました。

他の人からしたら苦労と感じることでも、夢のお店をつくる楽しみが勝ってるって感じで、ワクワク感がとても伝わりました。

 

茶店ではないけれども飲食も提供するお店の立ち上げに携わったことがありますが、その時は私もワクワクして楽しかったなぁって当時を思い出しました。

 

この本は喫茶店をオープンするまで丁寧に描かれているので、これから喫茶店作ろうって思ってる方は参考になると思います。

 

喫茶宝石箱はオープンして10年経っていますが今も健在で開いているようです。

コロナで大変でしょうが乗り切って欲しいです。

その頃には私もお店を訪ねているかもしれません。

私も昭和生まれですから、楽しいかも。

 

☆☆☆☆

2017年3月発行

2020年8月完読

請求記号 673.9

 

 

#喫茶店はじめました#脱サラ#脱OL#昭和コンセプト#宝石箱#カフェ#喫茶店立ち上げ

指紋捜査官 堀ノ内雅一

 昨年、季節はいつだったかしら…この著者の方に会う機会がありました。

その時はジャーナリストとしてその時書いた記事が載った雑誌を紹介してくださり、楽しい時間を過ごしました。

それからしばらく後、年末か年明けだったかに、人と飲みながら会話している場面で「阿部定」はどんな女性だったかって話が上がりました。

その時に

「リブランさん、以前会った堀ノ内さん、いるでしょ?あの方、阿部定さんの本書いてるわよ」

と教えて下さり、それなら読んでみよう!って図書館の蔵書検索をしたら他にも本があり、酔った勢いで「全部予約しちゃおう」って予約した本の中の一つが、この「指紋捜査官」でした。

(次の日図書館から予約確保メールが来るまで記憶にございませんでした。酔いって怖い)

 

時代は昭和で私も知ってる三億円事件オウム事件なども手掛けた指紋捜査官・塚本宇兵さんのルポタージュです。

私は、エッセイや、伝記や、論文や、調査結果のようなノンフィクション系を好んで読む傾向があり、しかもこの本は一時期憧れた警察官の実話なので、当時の時代背景を思い出しながらのめりこんで読んでしまいました。

塚本さんの仕事に対する姿勢や、指紋の奥深さなど、

「なるほどなぁ」

とか

「え、その展開、その先どうなるの!?」

とか指紋の世界にどっぷり浸かって読後は

「もっと経験談知りたい!第2弾を求む!」

でした。

さすがに第2弾は厳しいでしょうね…。

あ、でも弟子が~とかなら!

堀ノ内さんお願いします!

 

この本の時代から30年以上経っていますが、今ではDNA鑑定や、ファイリングや、AIなんかも捜査方法に入っていると思いますが、指紋鑑定もまだまだ現役でしょう、こんだけ指紋は奥深いですから。

 

で、一つ気になったのは、請求記号が4門なんですよね。

てっきり9門だと思ってたのですが。

 

☆☆☆☆☆

平成16年9月発行

令和2年8月完読(借りたのは年明けなのに…予約付かないから後回しにされてました)

請求記号 498.9

 

#指紋捜査官#塚本宇兵#三億円事件オウム事件#指紋鑑識#警察官#堀ノ内雅一#ルポタージュ

 

努力をやめるノート ジョイ石井

努力している姿はとても美しいです。

努力した結果は必ずしも満足する結果が出るとは言えません。

時には全く結果が出なかったり、違う方向に進む形になって終わりがない…、

成功するために効率が良い努力と効率の悪い努力があると思います。

ほとんどの方はどうせするなら効率が良い努力を選びますよね。

そこでこの本、効率良い努力と効率の悪い努力の違いと、

効率良い努力の仕方を身に付けるためのノート作りを紹介しています。

 

この本の表紙にも書かれているのでここにも書きますが、

自分の本音と対話して思い描いた願い事は努力せずとも叶います。

※ここで言う「努力」っていうのは苦労や我慢をして目標達成することを表します

ってか、自分の本音ではないことを目標設定するから努力する必要があるんですね。

なかなか奥深い話ですが、伝記にも残るような偉人のほとんどの方は当てはまると思います。

伝記では苦労してるように描かれますが、

実際の心情はそんな苦労も楽しんでいたのではないかな、と私は思います。

自分の本音が出した夢や希望が叶うと感じたら、

心がワクワクして何をしても楽しさを感じてしまうものだと思います。

ワクワクしながら夢が叶った瞬間を思い描いていたらいつの間にか実現してしまうものだと思います。

 

で、苦労や我慢のいらない効率のいい努力をするためには

「早朝に自分の本音の夢や希望をノートに書け!」

とこの本に書いてあったので、さっそく気に入ったノートを買って実践しようとしました。

が!

基本夜型人間の私、朝早く起きようと思っても夜が楽しすぎて

早寝するのがもったいなくてどうしても夜更かししてしまう!!

ノートを用意して1週間経ちますがまだ真っ白…!!

朝早く起きる目標は…全くワクワクしません!

「努力をやめるノート」を書くために「努力して早起きする」ことは

私にとって効率の悪い努力なのかも(トホホ)

 

でも、ノートを書く習慣は身に付けたいのでなんとか頑張ってみます^^

 

ノートを書くにあたって大切なことが本にたくさん書かれてますので

ノートを書く前にちゃんと読んでからの方が効率よい努力になると思います。

 

☆☆☆☆☆

2019年8月 発行

2020年8月 完読

請求記号 159

 

 

#努力をやめるノート#ジョイ石井#目標設定#夢が叶う#気づいたら叶ってた#ワクワク

北欧女子オーサ日本を学ぶ オーサ・イェークストロム

オーサさんの本とはたまたま当時の職場で出会い、北欧人から見た日本ってどんなだろうなと、漫画で読みやすそうだなと、読んでみたら面白くて、毎度発売されたら読んでます。

こういう比較文化はとても面白いと思います。

それぞれの国の文化に良し悪しはないけれど、便利か不便か、面白いかくだらないか、ってさまざまな視点から考えさせられるので、とても知的好奇心がくすぐられます。

 

今回のこの「北欧女子オーサ日本を学ぶ」は私も知らなかった日本文化が紹介されていて「へー」「ほー」と言いながら読みました。

 

学んだこと

・割り箸の種類  確かに…、いろんな形状があると思っていましたが、それぞれに名前が付いていたとは!!私は「点削」が一番好きです。削げてるところがつるつるして触ると気持ちいいから(笑)。反対に好きじゃない割り箸は「利久」。特に酔っぱらってるとどっち側で食べてたかわからなくなるから。どうして利休箸は両側が細くなっているかの理由も書いてあってなるほどなぁ、でした。

 

・先生の使い方  学校の先生はもちろんのこと、議員さんやお医者さんを呼ぶ時も先生と使うけど、どういう職業の人に使うのかということに疑問を持っていましたが、簡単に言えば「専門的職業」の人に対してとのこと。なるほど…、納得。

 

・カタカナ  「外来語は基本カタカナだけど、植物や動物、擬音語などもカタカナで書かれる」って部分に本当だ!なるほど~と思いましたが「メガネやハサミもカタカナ」って部分にも本当だ!何で!?って身近すぎて全く今まで考えたことなかった!だから「餃子」は「ギョーザ」と書くのであって「ギョウザ」ではないのではないか、と図書館以外の職場で話題になったことを思い出しました。餃子は漢字だけど外来語だからカタカナ表示で伸ばす音を使うんでしょうね。

 

・乗り気じゃない誘われごとに社交的な友人を連れて行く  これは、ちょっと違うパターンですが過去にされました。私が社交的な友人の立場だったのですが、誘ってきた同じ職場(これも図書館ではありません)の方々とは親睦があんまりなかったのですがこうやって誘われたってことは友達って思ってくれてるんだ!って勝手に私が思い込んで次の日、その二人が食堂でランチを食べてたので「隣いい?」ってにこやかに入ったんですが、何か空気がシラケて重い…。私はそういうのを察して黙々とご飯を食べてすぐに退散しましたが…、それから数日後その二人は付き合い始めました。そう!その二人とは男女だったのですが、付き合う直前で緊張してしまうから私を誘ってきたのでした。私はそういう理由で誘われたのはあまり心地よく感じませんでしたし、更にランチの時なんで私にもう用がないから歓迎されなかったわけで…そういうことされたらそれ以上仲良くしたくないなぁって感じてその二人とは縁切っちゃいましたね。

 

また、この本にありましたが、スウェーデンは2030年までに完全キャッシュレス化するそうです。

日本は現金が大好きなのでキャッシュレスはなかなか根付かないですね。

私もキャッシュレスのポイント期間が終わってから現金支払いに戻ってしまいました。

Suicaを使ってたのですが、入金してもすぐ残金がなくなって頻繁に入金してるイメージが付いてしまい、当時は現金じゃないから知らず知らず無駄遣いしてるのかなぁって思っていました。

しかし現金払いに戻っても何かすぐATMでお金おろしてるような感じなので、どちらにしろ無駄遣いしてるかもしれない…。

出納帳つけた方がよさそうです…・

 

☆☆☆☆☆

2020年2月発行

2020年8月完読

請求記号 302.1

 

#北欧女子#オーサ#日本文化#スウェーデン

息子は中二病でネット依存で不登校 空切礼子

三角コーンで有名なやしろあずきさんの母親が主人公のブログ漫画です。

やしろあずきさんのブログはスタバの小学生の話をたまたま見て、このシリーズは面白かったんですが、とにかくセリフが多くて「読むのめんどうくさい」と感じることが多く「何で卵にデフォルメしたんだ…。何かキモい…(すみません)」って思ってあまり読んでいません。

ただやしろあずきさんの母親が出てくる回は、母親の発言に毎回「なるほどなぁ」って感じるので、この本が出版されていることを知ったので読んでみました。

 

典型的な子供ではない子供を女手一つで育ててきた子育て経験で構成が成り立っていたので育児本扱いになってますが、赤ちゃんの話はありませんので、ある程度大きくなってから参考にできるでしょう。

 

しかし、この母親、本当にとても息子さんを愛していて、けれど自分の所有物ではなく、ちゃんと一個人の人間として育児されています。

そして息子さんの個性に乗って楽しそうに子育てしてます。

私は友人から「ノリが良い」と言われている性格なので、子供がいたらきっとこんな親になってたかも、って思います。

ゲームも漫画も好きだしね!

 

だから子育てしたことないけど共感するのでしょうか。

反対に子供が真面目でとても勉強好きな性格の子だったらどうしよう…。

合わせられるのだろうか…(子供できたら考えればいいか)

 

たまに、自分の子供を自分の思うとおりに育てようとする親がいらっしゃって、私はそういう親御さんにはちょっと「???」って思う時があります。

子供を愛していて「苦労させたくない」って気持ちからなんだろうな、と思いますが、苦労から人生を学ぶこともありますから、少しは空切さんのような子育てもやってみると親御さんも新しい自分に気づくかもしれませんね。

何でも楽しみながら取り組むことが一番大事だなぁと思います・

 

☆☆☆☆☆

2019年12月発行

2020年8月完読

請求記号 599

 

#やしろあずき#空切礼子#中二病#ネット依存#不登校#子育て#オタク#コミケ#ソシャゲ#友達のようなお母さん