捨てないパン屋 田村陽至
普段から食べるものに関して添加物や農薬を気にしているのですが、何だったかのネットコラムで知ったこの本。
売れなかったパンを捨てるのはおかしいと感じ、思考を変えて親から引き継いだ潰れそうなパン屋を昔ながらの製法で作ったパンで盛り返した話です。
パン屋の本と言えば何年か前に「腐る経済」って本も読んだけどそれも原点に返ってパンを作った話だったけど似た感じかな?
って思って読んでみました。
読んでみて「腐る経済」と「捨てないパン屋」は似てるようで似てない内容でした。
「捨てないパン屋」の方は経営も踏まえ、著者の自然に対するスピリットが詰まっているように感じました。
今まで手広い種類のパンを作っていたけど、結局売れ残るから種類を決めてこだわりのパンを作り、手をかけすぎないから労働時間も減って、数種類しかないパンの中からお気に入りのを狙って買いに来るお客さんを獲得したので、売れ残りもほぼなくなってうまく軌道に乗りました、と。
やはり、シンプルが一番だと思いました。
何にでも言えることだけれど。
シンプルに「自分はこれ」ってブランディングしてブレずにこつこつパンを作っていく。
こだわり持って作るので、そこに想いも入り、それに惹かれた人たちが買い求める、自然な流れだな、と感じました。
人が動くときは想いを感じた時だと思います。
モノづくりだけでなくサービスも一緒。
人の想いが人を呼び、同じ想いの人たちが集まって盛り上がる。
またちょっと悪いイメージのある小麦やイーストの話もあって、勉強になりました。
特に、西欧でずっと食べ続けられたパンが体に悪いわけではない、ということ。
なぜ小麦やイーストが人間の体に悪さをするのか、って話も載っていて、これに興味がある方は読んでみるといいかもしれません。
とても日本人的思考で表現されていてスッと心に入りました。
私もこのパン食べてみたいなー、添加物ないし。
広島か…遠いな…。
ネット販売もあるのか、って調べたらいつみても売り切れ。
タイミング悪いのかしら。
ネットで買えるのが早いか、現地に行くのが早いか、出会いを楽しみにしています。
☆☆☆☆
2018年11月発行
2020年6月完読
請求記号 588.3
#捨てないパン屋#田村陽至#乳酸菌#ブーランジェリー・ドリアン#グルテンフリー
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