とある図書館員の個人的読書感想の留書き

今まで読んだ文学から実用書、専門書、漫画まであらゆるジャンルの感想覚書きです。本のあらすじは不必要に書きません。本を手に取って読んでほしいから。

いっしょにいると疲れる人 バーバラ・E・ホルト

実際に「この人と係わっていると、なーんか、疲れる…」って思っているときにこの本と出会いました。

副題が『「くされ縁」の人間関係の研究』とありまして、当時私が疲れるなぁって感じていた人とは出会ってもう20年経っていて、

一時期は連絡してなかったのですが、ここ最近連絡の取り合いが復活しました。

とにかく、この本に出会ったのも縁だな、と思い図書館で予約して読んでみることにしました。

 

うーん、心理学者が書いた内容を翻訳しているので、文章が固く、脳にあんまり入ってこない…。

3歩進んで2歩下がる読み方してたから時間がかかりました。

 

一緒にいると疲れる人=ヴァンパイア

とこの本では表現しています。

ヴァンパイアは生き血を吸って生き続けるので、生き続けるために「生き血=エネルギー」を吸える人物には執拗に付きまといます。

そして吸われている人は、もともとエネルギッシュの人が多いので1、2回くらい吸われても何ともないけど、

吸われ続けると生気も落ち、気付いた時はヴァンパイアよりもヨロヨロと疲弊している、とのこと。

 

ホントだよ!!それだよ!!

私は一人の時間が好きなのですが、毎日毎日連絡が来て、中身がない内容や同じことを質問しきて、それの対応に時間を費やしていたら、気付いたら毎日その人の事を考えるようになり、その考えているときが楽しかったら良いけれど、反比例してどんどん「つらい、疲れる、イラつく」って感情が膨れてきました。

そして最終的には仕事が終わった後の一人時間がやってくると

気分はふさぎ込み、じんましんが出るようになっていました。

じんましんがでて何週間か経った頃にやっと当時の私の渦巻いた感情に気付き、

「これはいかん、なんか吸い取られている気がする!距離取ろう!」

とズバッと距離を置きました。

(距離を置いて2週間くらいたってからじんましんが再発しないようになったので

やっぱりストレスが原因だったのでしょう)

 

そういえば、この人だけでなく、いままでお付き合いさせてもらった男性はほとんどが

このタイプ。

私からなんでも吸い取るタイプが多かったです。

今回のこの人も含めて共通点があることに気付きました。

こういうタイプは「依存型」で「他力本願」なんじゃないか、と。

自立していると自分で自分の必要なものを確保しようとして実行しますよね。

依存していると自分の必要なものは他人に用意してもらわなければいけないので他人のコントロールを実行してきます。

依存の強い方は他人が自分のために動くことが当たり前と思っているので

(無意識レベルでやっていると思います。※私の今までの人間関係で感じたことですので正しいかどうかは責任持ちません)、

自分の時間が他人に奪われ続けるとストレスが溜まる私とは相性が悪いわけだ、と

やっと今までの出会って縁が切れた人たちとの関係に納得できました。

 

人は一人では生きていけません。

だから人に頼ることは大切だと思います。

でも「お願いしてるんだからやってよ!」ってな感じで依存し始めるなら

相手も依存型の「共依存」だと関係は長続きすると思いますので、

そういう人を選んでいただきたい!!

でもお勧めしませんけどね、共依存の関係は…。

 

あとこの本では映画や物語、神話などを例に挙げており、

あらすじも載せて下さっているので、この本だけでいくつかの話を楽しめます。

 

☆☆☆

2001年4月発行

2020年12月完読

請求記号 316.4